のんべんだらりと生きてこ。

20代女の徒然日記。

「紙の月」角田光代

 

紙の月

紙の月

 

 

角田さんの本と出会ったんのは中学生だったかな

当時「対岸の彼女」を読んで、衝撃を受けたのを今でも覚えとります

角田さんの描く女性ってリアルすぎて少し怖いというか気持ち悪いというか・・・

もちろん良い意味で!

同調しすぎて、本から顔を上げても「あれ?」っていう感覚になるんだよね

あと、角田さんの食べ物に対する描写がすごく好き

チョコレートを「チョコレイト」って表現したりするところが好き。

 

脱線してしまった

 

「紙の月」を読んで・・・

 

世の中の女性に起こりうる警告本って感じ

 

女性って平凡なことを嫌悪する生き物じゃないかしら

実際に私も「いや、どこか非凡なところがある」って信じている節があるし

平凡な日々で、もしくは抑圧された日々で

自分の存在を世間に示すもの、自分を非凡にしてくれるものが「消費」なんじゃないかしら

 

「これを身に付けている私」

「ここのショッパーを手に提げている私」

「高級ホテルに泊まれる私」

 

何のためでもない

自分がかわいいから、自分を大切にしてあげたいから

こういう消費行動をするんだと思う私は。

買い物するとき、実用性も確かに大切だけど

「これを身につけている自分」「他人の目に映る自分」を想像するもん

実用性だけを考えて買い物をするなら、それこそツナギとかジャージで十分なんだけど

それじゃあ駄目なんだよね

 

そんなリアルすぎるほどリアルな女性達の心理描写が怖かった

自分もいつかこんなふうに消費の呪縛に陥ってしまうのではないかと思うと怖かった・・・

相変わらず、角田さんの最後の味付けはちょっと苦めなんだよね

要はこの本の言いたいことは

「男と金には気を付けろ」ってことかな。

気をつけよ〜っと!